絵が好きな方々
全身に若さと爽やかさをまとって青年 I 様は、自然体で画廊に入っていらっしゃった。お若い方とお見受けしたので、ふらりと画廊見学かと思いきや、引っ越してこられた部屋に絵を飾ろうと思って探しに来たとのこと。
ほうほう、それは当店が最初で良かった良かった

「まだお若いのだから、無理して高いのを買ってはいけませんよー。ゆっくりいっぱいご覧になって、気に入ったのがあっても持って帰ってみてお部屋に合わない時は取り替えてあげますからねー。」と完全に”母親モード”のお節介な私。
でも、全然心配することはなかったのだ。彼は絵を楽しむ術をすでに知っていた。いくつかの絵を見比べているうちに、目が離せなくなってしまうもの、見入ってしまうものがあって、作家のエピソードやその絵から滲む物語を語る私の話を楽しそうに聞いていた。これは、年齢や性別に関係がなく、天から授かった贈り物と言えるだろう。
そうこうしているうちに、常連のジェントルマン K 様がご来廊。I 様に同席の許可を頂き、いただき物のどら焼きを一緒に食べ、談笑しながらK様が「初めての画廊に躊躇なくは入れましたか?私は最初の二回は表だけウロウロして帰りましよ・・・😅」と笑っていらっしゃった。I 様に気遣ってくださったのか、K 様は「画廊デビューおめでとうございます😊 またお会いしましょう!」と言って早々に帰って行かれた。
気がつけば、絵をお決めになった後も閉店時間となるまでいらっしゃった I 様。「ここは楽しかったですか?」とお聞きすると、笑顔でうなずいてくださった。もちろん、絵を売ってなんぼの商売ではあるのだが、老若男女にかかわらず、この小さな画廊で瞳をキラキラ輝かせて絵を見入っている方々と一緒に過ごす時間はとっても幸せだ💕
ホームページはこちら→Spotlight gallery