小熊四銃士

 秋晴れの休日、久しぶりに長年の友である小熊四銃士たち🐻を入浴(洗濯機で)させてさっぱりしてもらった。手の平ほどの小さな彼らは、私の一人娘の遊び相手兼用心棒として四半世紀以上も前に我が家にお迎えした大切な友である。
 幼い頃から夢みる夢子ちゃんだった私は、フランスのアレクサンドル・デュマ「三銃士」の物語が大好きで、長年彼らに守られるお姫様に憧れていた。
… で、私の小さなお姫様のために、ダルタニャン、アトス、ポルトス、アラミス(どれがどの子の名前かは時として違うのだが)と銃士たちの名前をつけた小熊銃士隊を揃えてみたわけだ。
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 彼らはフニャフニャと手触りも良く縫製もしっかりしていて、子供の乱暴な扱いにもよく耐え、何よりも洗濯ネットに入っての“入浴”を好んでくれたので、清潔な護衛として娘のかたわらにあった。
ある日幼い娘が「ママ、昨日の夜とっても怖い夢を見たの すごく怖かったんだけど、熊さんたちが守ってくれたの…」と震える声で私に言った。当然、その日の夜から4匹は娘の頭を囲むように寝かされる文字通り護衛となった。

 長年部屋の片隅で任務に励んでいてくれた彼らだったが、無情にも娘は家を離れるにあたり彼らを私の寝室に残していった。今、老銃士たちには私の部屋でまったりしてもらっている。
 熊たちが私のベッドで入浴後の日光浴をしていても、我が家の“引き裂き魔”Pは、彼らに敬意を払ってなのか娘の匂いが染みついているのか、決して危害を加えようとはしない。これまでPがバラバラに引きちぎってきた彼女(P)のオモチャたち(お猿さん、ペンギン、クジラ、ワニ…etc. 何度トイレに籠って縫い直したことだろう)の末路を思い出すにつけ、これはとても不思議なことだ。私がポケポケになるまで、彼らは私の部屋で過ごすだろう。
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 ちなみにたくさんの映画化やドラマ化された「三銃士」を見てきたが、私はリチャード・チェンバレンやジェレミー・アイアンズが扮したアラミスが大好きだった💕


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