樹々の絵

 樹々を描く画家さんはたくさんいらっしゃるけれど、「一木一草を克明に観察することによって、自然や生命、宇宙の神秘がそこに見える」と語った長谷川潔画伯の作品は一味違う。
何せ「ある日ニレの樹が『ボンジュール❗』と語りかけてきて『ボンジュール』と答えた」というのだから… 彼の一木一草への向き合う姿勢は、常人には計り知れないものがあるのだろう。実際、「ニレの樹」「林檎樹」「若木」などとても魅力的な作品ばかりなので、手に入ればススス〜っと貰われていってしまう。

shojiin.jpg

 もうお一方、星襄一さんの「樹」の木版画もとても素敵で、いつも一生懸命探している。こちらは「一本の木でも木立でも森でも、思い浮かべるだけで胸に響いてくるものがあって、その湧き上がる心象を描いています」ということで、特定の木を見て描いていたのではないらしい。
それなのに何故か光や風やその木から広がる大自然の息吹のようなものが感じられる不思議さを宿している。

 この二人の作品を中心に「樹木の詩 展」をしたい‼とずっと思っているのだが、叶いそうにない。昨日も展示したばかりの「冬木立」がK様に見つかって「ドナドナドーナァドーナー」と貰われていくことになった。
fuyu.jpg

いつ入ってくるかわからない「ニレの樹」を待っているI様もいらっしゃる。

 近々、星襄一さんの「大樹(小)」「夕景」が入る予定ではあるのですが、さっき当店のO恵ちゃんがおずおずと「黄色いのがもし売れなかったら…欲しいのですが…」とにじり寄ってきた。
あ〜「樹木の詩 展」できそうもない…


ホームページはこちら→spotlight gallery