民話の里にいらっしゃ~い!

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 どうしよう・・・ うーん、どうしよう・・・
昨年11月、ご縁があって 廣長威彦画伯の郡山のアトリエにあるたくさんの作品を譲り受ける機会に巡り合いました。 悩みましたよ。とてもとても悩みました。 当画廊は、シャガール、ビュッフェ、アイズピリetc. ・・・ パリだ、ベニスだ、薔薇だ、城だ、天使だ・・・と、洋風の絵画がところ狭しと並ぶ店。hironaga2.jpeghironaga6.jpeg.jpghironaga5.jpeghironaga4.jpeg 
そこに『古民家』(もちろん日本の)・・・。合掌造り、茅葺民家、赤瓦屋根、武家屋敷・・・ どうしたってイメージがそぐわない。 うちのお客様のお顔をあれこれと思い浮かべても、「雪の白川郷」無理かなぁ~と、ため息しか出てこない。
 でも、美しいのですよ。人間国宝の九代目岩野市兵衛氏が漉いた越前和紙に、これまたこだわりぬいた日本の色、浅黄、亜麻色、藍色、若葉色、黄鼠、海松色、千草色、紅藤 が重なり合って・・・「あぁ、美しい」としか言いようがない木版画シートの山。
 大英博物館に2枚の作品が所蔵されるほどの実力と芸術的センスを持ちながら、“販売のための作品づくりはしない”と、凛とした強い信念を持って歩み続けた廣長氏のご遺品。東北の画商が頑張らずに誰が頑張る 「いいもん、売れなかったら、着物と一緒に和ダンスにしまっちゃうもん 一生大事に眺めるもん」とばかりに、清水の舞台から飛び降りてみました。
 作品の状態をチェックすべく、盛り盛りと運び込み、画廊中に散らしまくっている間に、「これは何?」とご興味を持たれた方々がいらっしゃり、チラリチラリとお見せしていくと、皆様時間を忘れて見入られる。そして選び出す。そして「飾るところは正直無い。でも手元に欲しい美しさだねぇ」と、皆様口をそろえておっしゃられるのですよ。私の悩みは杞憂に終わりそうです
 満を持して、2月11日(金)昨日から20数点を展示しております。
「あれれれ、何々、どうしたの?」「まぁまぁ、ゆっくりご覧になってから。」
2月いっぱい、こんな調子のやり取りが楽しく続きそうな気配です ホームページはこちら→Spotlight gallery

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