ヒマラヤ杉の松ぼっくり

  県庁前のバス停で待ち合わせをしたところ、友人がニッコニッコ顔で待っていた。「すごく良いものを拾ったのぉ~」とテンションが高い。
(拾った?)彼女がバッグの中からそぉーっと大事そうに取り出したのは、まるでバラの花のような形の平たい松ぼっくり。
「きれい」(シダーローズと言うんだそうな。)
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 そう言えば、クリスマスの頃にリースの飾りになっているのを見たことがあるような気もする。でも目の前にあるものはとても大きい
「どこで?」と聞いたら、「こちらでございまーす」とバスガイド風に出した友人の手の指す方に、堂々たる風情のヒマラヤ杉が立っておりました。image0.jpegimage1.jpegimage3.jpeg
 ヒマラヤ杉は、アフガニスタン方面が原産の針葉樹でマツ科です。大きいものは50mもあり、幹も直径3mになるんですと。そして樹齢30年以上たった木でないと松ぼっくりにはならないのだそうです。そして松ぼっくりが落ちてくるのは晩秋11月から翌年の2月。
でもですよ、30年もたった高い木の上から降ってくるので、綺麗なシダーローズ、それも大きいものに出会えるのはとても運が良いらしいです。
「上の方にはもっと大きいものもあるんだけどぉ・・・」と悩まし気に私を見つめる友人。
「どうしろって言うのよぉ」と思いながらも、そこを通るたびに懸命に探しているのですが、私は一個も拾えていない
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 友人は、その日拾った松ぼっくりを一つ一つ大切にティッシュに包んで持ち帰りました。拾っているのを見たわけではないのだけれど、こんなにたくさんどうやって でも、その神秘的な美しさがわかる人に拾われたのは、本当に良かったかも。
 「一木一草に神が宿る」と言ったのは、確か天才銅版画家・長谷川潔だったかしらん。地上の美に探求の目を向けたならば、植物や鉱物、小さな生物・・・etc.驚くほど精妙な幾何学的構造にはどんな画家も彫刻家も建築家もかなわない、ということなのだろうなぁ
 皆様、勾当台公園あたりを通ったならば、ぜひシダーローズをお探しくださいませ
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