おこもり読書
今は昔、私がずっとお勉強熱心だった頃、仕事や家事の合間を惜しんでは美術雑誌を読んでいたものでした。当然のごとく、それらは狭い我が家をクローバーのように増殖していき、そうでなくても画集や小説であふれかえっている書架には入りきらず、冷酷な家人の手によってひっそりと 時には大胆に葬り去られてまいりました。
そんな中にあって、大判で写真の美しい”芸術新潮”たちだけは(中でも私がとりわけ美しいと感じていた1990年代のものを中心に)2m分ほどの場所を許され、私の宝物の一つとして存在しております。
コロナ禍による緊急事態宣言の中、お客様のいらっしゃらないであろう画廊で 果たして何をして過ごそうかとあれこれ考えましたが、「そうだ
あの美しい本たちを画廊に運んで、もう一度せっせと眺めてみるのも悪くない
」と思い当たったのですよ。 常々、出窓の下を占領していたこれらの本たちがよっぽど邪魔だったとあって、夫はせっせせっせと運んでくれております。

昨今は圧倒的に着物本の収集にうつつを抜かしてきた私。 久しぶりの美術の世界はこれまた新鮮で(本職なんだけれど…
)、世界中の美術館に行ったつもりになって、「おぉーっ
」「うわーっ
」「ゲッ
」と騒ぎながら楽しんでおります。










K場さんは「難しい漢字が多い…
」とぼやきながら辞書で調べながら丁寧に読んでいる感じ、O恵ちゃんは文字通り”眺めて”いるようです(笑)

とにかく数が多いので、「やってたの~?」と心配してのぞきにいらっしゃる方々にも、興味のあるものは持って行っていただいております。私のおススメは、”芸術”ならでこそ許されるヌードや春画、エロスの特集なのですが、なぜか人気がない…




何はともあれ、種々の不安に頭を悩まることばかりの毎日だから、どっぷり美の世界に逃避してやろう!!
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